皆様こんにちは!
今回は検証記事で、画像としても大変面白くないので、タイトルで惹かれなかったらブラウザバックをおすすめします(笑)
タイトル通りとなりますが、EOS 5D MarkIV(以下5d4)の高感度性能とISO不変性はどうなのかを検証してみましたので興味のある方は見てみてください!
かなり同じような絵が続くので、手早くパッと見たい「・・・比較」というところを見てみてください。
※ちなみにTOP絵は高感度といえば星空だろうという理由だけでいれているので、記事内容とは全然関係ありません(笑)
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目次
高感度性能、ISO不変性とは
タイトルに記載の高感度性能というのは、ISO感度を上げたときの性能のことを指します。
ではISO感度とはなんぞやというところなのですが、おそらくこのタイトルで見に来る方はある程度知っているかと思うので詳細は省きますが、ざっくりISO感度が高くなると画像としては明るくなるが粗くなるものと思ってください。
ISO感度を上げると明るくなるが荒くなるので、どこまでISO感度を上げるとどの程度画質が荒くなるのかを見てみようというのが、今回の高感度性能の部分の検証となります。
続いてISO不変性(ISO invariance)ですが、こちらは意外と知らない方が多いのではないのでしょうか。
私は今回この記事を作るきっかけになった「ISOを上げて撮影した場合と、現像時に+EVした場合でどっちが画質は良いのだろう?」とふと思って調べるまで知りませんでした。ちなみに5d4のISO不変性を調べている日本語記事はパッと見なさそうでしたので、あまり興味のある話題でも無いのかもしれません。
ISO不変性は、撮影時のシャッタースピードとF値が同じであれば、ISO感度がいくつであろうとRAW現像で露出補正して明るさを合わせた場合、同じノイズ量(同じ粗さ)になるというものです。
例えば、
・SS15秒、F2.8、ISO100で撮影してあとでRAW現像で+5EVしたときの画像の粗さ
・SS15秒、F2.8、ISO3200で撮影した画像の粗さ(現像時の+EVなし)
が同じとなるということをISO不変性と言っています。
ただ、ISO不変性は全てのカメラで成立しているわけではなく、カメラごとにかなり差があるようです。
そのため今回5d4はどの程度ISO不変性が成り立っているのかを調査すべく、検証してみました。
ISO感度について詳細を知りたい方は
初心者が初めに覚えておきたいカメラの基本!やインターネット上で「ISO感度とは」で調べてみてください。
※ただ文字で見てもいまいちわかりにくいと思うので、今回の記事で紹介している写真を見るのが感覚的にわかりやすいと思います。
※ISO不変性の詳細は、日本語記事では上記の内容とどこも大差ないと思います。
また今回は5d4の高感度性能の記事ですが、D850やD810の高感度性能を見てみたい方は【レビュー】NIKOND850の画質とノイズをD810と徹底比較!まとめもどうぞ。
EOS 5D MarkIVの高感度性能
まずここでは5d4の高感度性能をISO感度ごとの写真で見てみましょう。
私は5d4の前はCANON EOS 7D(無印)を使用していたので、比較にならないくらい高感度性能は上昇しています。
(DxOMarkの許容できる最高のISO感度では7Dは850くらい、5d4は3000くらいなので、それはまぁという感じですかね笑)
今回はISO100から、常用感度32000を超えた拡張感度である102400まで貼っています。
現像としてはLightroomで取り込んで、そのまま書き出しています。
各ISO感度ごとの画像
ISO感度で比較
ISO100、ISO1600、ISO6400、ISO25600でそれぞれ比較してみます。
わかりやすい全体とビンのところを比較します。
また最後におまけでISO25600とISO51200の比較も。
ISO100とISO1600の比較
左:ISO100 右:ISO1600。※この後も全てAとBの比較というタイトルであれば、左:A 右:Bとなります。
別々に切り換えながら見ているとあまり差がないと思いましたが、流石に等倍でこうやって比較するとわかりますね。
特にコントラストが弱くなって黒が白っぽくなってしまいます。
ただ等倍で何の補正もかけずにこのレベルなので通常は全く問題ないでしょう。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/2 sec, ISO1600)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/2 sec, ISO1600)
ISO100とISO6400の比較
ISO100とISO6400では違いは結構わかりやすくなりますね。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO6400)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO6400)
ISO100とISO25600の比較
ISO25600は少し緑がかって、全体でもパッと見でざらつき感などがわかりますね。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/30 sec, ISO25600)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/30 sec, ISO25600)
ISO1600とISO6400の比較
・・確かに粗くざらつきも多くはなっていますが、正直こうやって見比べない限りはわからないかも。流石にISO100と比較するとあれですが、ISO1600~ISO6400の間はそこまで気にするレベルじゃない気がします。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO6400)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO6400)
ISO1600とISO25600の比較
ISO25600はわかりますね。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/30 sec, ISO25600)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/30 sec, ISO25600)
ISO6400とISO25600の比較
ここの2段は大きいですね。。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/30 sec, ISO25600)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/30 sec, ISO25600)
ISO25600とISO51200の比較
粗いと思ったISO25600と比べても遥かにISO51200のほうが粗いです。ビンの縁の線が等倍でもほぼわかりません。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/60 sec, ISO51200)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/60 sec, ISO51200)
EOS 5D MarkIVの高感度性能まとめ
個人的な感想ですが、全体画像ならISO25600あたりでもこの大きさで見る限り使える気がします。(少し緑がかりますが)
等倍で見るならば、ISO1600までは全く問題なし、ISO12800くらいでもそこまで致命的ではない気がします。
流石に拡張感度のISO51200、102400は少し厳しいものがありますが、102400はあれとしても51200は緊急時?には使っても問題ない気がします。
今回はノイズ除去なども全くしていないので、こちらも適用することでもう少し余裕が出そうですね。
ただISOを上げることで黒の粘りや色が落ちていくので、現像時に結構いじる方はなるべく下げて撮るというのは変わらないです。
EOS 5D MarkIVのISO不変性
ここからは5d4のISO不変性を写真で見てみます。
ISO不変性の調査方法は、SSとF値は変えずにISO感度だけ変えて撮影し、RAW現像時に±補正をしています。
今回は以下のパターンで調査しています。
・ISO100+5EV~ISO3200±0EV(プラス補正)
・ISO200+5EV~ISO6400±0EV(プラス補正)
・ISO100±0EV~ISO800-3EV(マイナス補正)
・ISO200±0EV~ISO1600-3EV(マイナス補正)
・ISO400±0EV~ISO3200-3EV(マイナス補正)
プラス補正だけでなくマイナス補正ではどうなのかというのも気になったので、こちらも入れています。
プラス補正と違って、マイナス補正の場合はなぜ3EVまでなのかは下で説明しています。
ISO100+5EV~ISO3200±0EV(プラス補正)の画像
ISO100+5EV~ISO3200±0EV(プラス補正)の比較
ISO100+5EV、ISO400+3EV、ISO3200±0EVでこちらも全体とビンのところを比較します。
ISO100+5EVとISO400+3EVの比較
左:ISO100+5EV 右:ISO400+3EV。※この後も全てAとBの比較というタイトルであれば、左:A 右:Bとなります。
まずISO100+5EVは緑っぽいですね。ノイズも明らかに多いです。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/4 sec, ISO400)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/4 sec, ISO400)
ISO100+5EVとISO3200±0EVの比較
こちらもISO100+5EV側が明らかに緑っぽく、ノイズが多いです。そして等倍の右下辺りの黒い部分が戻ってきていません。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/4 sec, ISO3200)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/4 sec, ISO3200)
ISO400+3EVとISO3200±0EVの比較
若干ISO400+3EVのほうがノイズが多いかなというのとほんのり紫っぽいですかね?
ノイズが多い分そう見えるだけかもしれませんが、若干ISO400+3EVのほうが線がはっきりしている気がします。
まぁただ何度も何度も見直して、そんな気がするレベルなのでほぼ同等だと思います。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/4 sec, ISO3200)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/4 sec, ISO3200)
ISO200+5EV~ISO6400±0EV(プラス補正)の画像
ISO200+5EV~ISO6400±0EV(プラス補正)の比較
ISO200+5EV、ISO800+3EV、ISO6400±0EVで同じように比較します。
ISO200+5EVとISO800+3EVの比較
ISO100+5EVと同様、ISO200+5EVのほうが緑っぽくノイズが多いですね。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO800)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO800)
ISO200+5EVとISO6400±0EVの比較
ISO100+5EVのときとほぼ同じ内容ですね。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO6400)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO6400)
ISO800+3EVとISO6400±0EVの比較
ISO6400のほうが良い感じはしますが、ほぼ同等でしょう。
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO6400)
Canon EOS 5D Mark IV (50mm, f/11, 1/8 sec, ISO6400)
マイナス補正
マイナス補正もそれぞれ分けようかと思ったのですが、白飛びした部分の色がない以外に等倍で見ても差がわからなかったので等倍も入れてません。(同じ画像が増え続けるだけなので。。)
-3EVに抑えているのもそれ以上は白飛びが多くなりすぎるか、±補正をしない画像が暗くなりすぎるかしかなかったので、ここまでとしています。それでも補正していない画像は暗いですし、-3EVしている画像も白い部分は一部飛んでます。。
等倍もなく全く違いがわからないと思いますが、一応どうぞ。
・ISO100±0EV~ISO800-3EV(マイナス補正)
・ISO200±0EV~ISO1600-3EV(マイナス補正)
・ISO400±0EV~ISO3200-3EV(マイナス補正)
EOS 5D MarkIVのISO不変性まとめ
今回調査した限りは、ISO感度低めで撮ってRaw現像でプラス補正するよりも、撮影時にISO感度を上げて撮ったほうが良い結果となりました。ただ反対にプラス補正は3段くらいであれば、そこまで大差がないとなりました。おそらくですが、プラス補正3段した元の画像は黒つぶれは殆ど無い状態だったので、それが差が出なかった要因だと思います。
つまり黒つぶれしていない写真であれば、あとでRaw現像でプラス補正しても、元々ISO感度を上げて撮影してもほぼ変わらない!
※ちなみにマイナス補正もほぼ同様の結論になるとは思いますが、白飛びは黒つぶれ以上に戻ってこないので、あまり使うことは無いと思います。
そこまで極端なプラス補正はしないとは思いますが、例えばかなり明暗差の激しい場面で、白が多少飛んでしまうのは仕方ないがそこまで飛ばしたくない場合などは、黒つぶれしないギリギリで撮影しておいて、あとでシャドウを持ち上げると白もそこまで飛ばさず(データ上残っていて)、かつシャドウ部も綺麗に表現できそうです。
まとめ
なが~い記事を最後までご覧いただき(いるかわかりませんが(笑))ありがとうございました。
今回はもう完全に自分が知りたいことを調べるついでに記事にしたという感じです。
5d4の高感度性能(ISO感度)については、ISO800以下であればほぼ大差なく、ISO1600~6400あたりまでもぜんぜん問題ないという、普段使っているときの感覚と大体同じでした。強いて言えば、今まであまりISO12800を使う機会はなかったですが、必要であれば使っても良さそうな結果だったのは少し驚きでした。
ISO不変性については意外と面白かったです。今まで漠然と白飛びすると戻ってこないから暗めに撮っておこう位の感覚でしたが、今までの感覚で大丈夫ということがはっきりとわかりました。
私のように絶対にRAW現像する人間にとっては、黒つぶれしなければ、特に明るめに撮る利点もなさそうです。
ちなみに5d4ではこのような結果でしたが他の機器だと違うと思います。
おそらくダイナミックレンジ的にはNIKONのD850やSONYのα7iii系だともう少し粘るかもしれませんね。
ではでは!
執筆者
- 東京在住でSEやってます! 写真はほとんど初心者ですが、楽しく撮影してます♪ その楽しさが少しでも伝わる投稿が出来るよう頑張ります( *・ω・)*_ _))ペコリ
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