皆様お久しぶりです。
Nemotoです。
Nemoto単独での記事は2019年初かもしれませんので、、あけましておめでとうございます!!←
挨拶も遅いですが、このMilvus 2/50Mもかれこれ購入してから10ヶ月程度経ってからのレビューという体たらく(笑)
そこそこ使用した上で、以前レビューしたMilvus 1.4/85の記事(【レビュー】ZEISS Milvus 1.4/85の写りは!?作例有り)と同様に近景から遠景、さらに各絞りごとの画像も交えてご紹介していきます。
※2019/07/28 Milvus 2/135の記事(【レビュー】開放から圧巻の描写!ZEISS MILVUS 2/135 描写比較と作例)を公開しました!
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レンズ概要
Milvusとは的な部分はMilvus 1.4/85の記事を参照頂くとして、Milvus 2/50M(検索用:Milvus 50mm F2)は2016年7月27日にZEISSから発売されたレンズで、ハーフマクロという被写体に寄れるレンズです。
ZEISSのMilvusでは1.4/50というハーフマクロではないタイプもありますが、以前のClassic(いわゆるPlanar)と違って、F1.4の方でもそこまで描写は甘くありません。そのため選ぶときの悩みポイントとしては、開放f値1.4を選ぶか、ハーフマクロを選ぶかになります・・私はなりました笑。
F1.4の方は各社大体0.15倍~0.18倍程度の最大撮影倍率で、最短撮影距離が40cm~45cmくらいなので意外と寄れません。
(Milvus 1.4/50は0.15倍、最短45cm、F1.8ですがCanon 50mm F1.8 iiも同じ。新しいCanon 50mm F1.8 STMは0.21倍)
私は50mmの単焦点はこれまでCanon 50mm F1.8 iiのみで、このレンズで意外と困ったのがテーブルフォトが難しいことでした。45cmという距離は座った状態だと微妙にテーブル上の食事に距離が足らず、椅子を引かないと撮れないのが結構ストレスだったので、今回はハーフマクロの2/50Mを購入するに至りました。
・・マクロ自体持っていなかったので使ってみたかったというのもありましたが(笑)
ちなみに以前他の50mmと比較した記事(【Milvus】50mm単焦点比較【Planar他】)もあるので、こちらももしよろしければご確認下さい。
■レンズの仕様
焦点距離:50mm
開放f値:f/2
フォーカス:MF
最短撮影距離:0.24m
最大撮影倍率:0.5倍
レンズ構成:6群8枚
絞り羽根枚数:9枚
フィルター:67mm
重さ:730g(ZE)、 660g(ZF.2)
マウント:ZE(キヤノンEF)、ZF.2(CPU内蔵ニコンAi-S互換)
レンズ外観等
まずは同梱物やレンズ外観等のご紹介。

同梱物一式。Milvus 1.4/85とほぼ同様ですね。

ZEISSの青が光ります。

無限遠あたり

最短あたり。

最大撮影倍率(0.5倍)あたりのときは結構伸びます。0.24mの表記より内側に入るのでもう少し最短は短いのでしょうかね・・?

1:5(0.2倍)、1:4(0.25倍)などの表記もあります。

こちらはCanon EF35mm F2 IS USMでの最短撮影(0.24倍)した時の画像。0.24倍でも撮影していると結構寄れる感覚があります。

大してMilvus 2/50Mでの最短撮影(0.5倍)。全然違いますね。クオーター(0.25倍)あたりでも普通に撮っている分には十分ですが、それ以上になるとひと味違う写真が撮れそうです。
ちなみに若干フリンジが出ているのがわかります。
最短・無限遠のF値ごとの比較
最短、近景(4,50cm)、遠景でのF値ごとの比較です。F値やISO、SSなどはExif情報を参考にして下さい。
それぞれで中央部と隅の拡大画像もありますのでそちらも合わせてご参考に。

ちなみに最短と近景(4,50cm)の撮影環境。左上からストロボ、右に照明、(見えてませんが)さらに右にストロボ。あとは前ボケ、後ボケがわかりやすいようにLEDの装飾用ライトを張り巡らせています。
最短

最短F2。1.4/85の時と同様、IMAGE STABILIZERのSに合わせてます。LEDのボケ(これは後ボケ)はレモン型ですが、ボケの中はかなりキレイですね。


F2.8。玉ボケがだいぶ丸くなりました。絞り羽根は9枚なのでそこそこ綺麗な円ですね。


F4。


F5.6。


F8。


F11。

近景(4,50cm)
少し離して、おそらく0.15~0.2倍位の倍率での比較となります。

F2の大体4,50cmくらいの近景。左上は前ボケ、右側は後ボケです。



F2.8。



F4。



F5.6。



F8。



F11。


遠景
無限遠での比較です。無限遠は最後にF2,F5.6,F11で中央と隅でそれぞれ比較したのも置いておきますので、そちらもご参考に。

F2遠景。結構周辺減光があります。



F2.8。



F4。まだ若干周辺減光があります。



F5.6。周辺減光はほぼなし。



F8。



F11。


以下比較です。まずはF2←→F5.6の中央
こうしてみるとF2は結構甘いですね。Milvus 1.4/85とかも見てみたくなってきました(笑)
→※2019/06/08 Milvus 1.4/85の記事に比較用スライダーを追加しました。
F2←→F11の中央
F5.6←→F11の中央
F5.6だと中央の差はやはりほとんどわかりません。
F2←→F5.6の隅
F2←→F11の隅
F5.6←→F11の隅
隅はF5.6ではまだ甘いです。F11はかなりシャキッとしてます。
作例
ここからはポトレも含めた作例を少しだけどうぞ。いい描写!

このレンズはこういったちょっとレトロな感じの現像と合う気がします。

–

開放時の中距離以降が若干モヤるので、それがいい感じにフィルムっぽさとかと合うのかもしれません。

あまりスナップ的なので中遠距離で絞っている良い写真がなかったですが、これとかは枝とかがしっかり出ていて解像感がわかります。

Jpgにした時点で画質が落ちているのであれですが、葉脈などもかなりきちんと見えているくらいの解像感があります。

Milvus 1.4/85と比べるとボケが硬いです。

ジュエリーアイス(?)。氷の質感がすごいです(語彙力)

ZEISSで撮ると質感が艶かしいのですよね。

–

被写界深度が浅すぎて、下が溶けて見えなくなってます。

最短あたりでのピント合わせは大変です。。

周辺減光とボケの硬さなのか、オールドっぽい雰囲気も出しやすいです。

ホタテ美味しかった← ではなく、こんな感じで手持ちで簡単に撮れます。ハーフマクロでないやつだと距離的に手持ちは厳しかったです。。ちなみにMFなのである程度合わせてあとは顔や手を前後で・・笑

Theマクロっぽいやつ。

これは現像でめっちゃ遊んでるので色は気にしないでください。あじさいです。

ゴーストもフレアも1.4/85より出しづらい(出にくい)です。そのためフレアでの柔らかい感じは若干作りにくい。

–

近景の解像感はすごいです。これjpgで画質はかなり落ちているんですが、それでも目の解像感がすごくて見たときは感動しました。

個人的に明るめよりも暗めで色とかをきちんと出す描写がこのレンズ(というよりZEISS)にはあっている気がします。

かわいい(違)。髪とかの描写がただ解像度が高いだけでなく、柔らかさもある気がします。

暗めのほうが合う気はしますが、こういった夏っぽい表現(明るいの)も全然いけます!透明感が良いです!

こういう現像をしようとしたときに色ノリが良いレンズはとてもやりやすいです。

TOP絵でも使用させていただきましたが、色ノリという観点ではこちらもですね。奥の緑が綺麗に出ている上に肌とかのピンクもよく出ています。
まとめ
今回も作例含めて色々載せてみましたが、参考になれば幸いです。
このレンズがきてから、さらにCanonの50mm F1.8 iiの出番は激減しています。。
価格帯が違いすぎるので仕方がないのですが、特に色ノリと光への耐性、解像感が全然違います。解像感は私は最重要項目ではないので別に良いのですが、色ノリは大きいです。色ノリが良いと全体的にコントラストも良く見えますし、現像するときも自分の思ったとおりの色に持っていきやすくなります。
光への耐性(フレアやゴースト)は、コミケなどの移動範囲が限られて光源をどうにも出来ないときに結構違いがわかります。50mm F1.8 iiの場合、画角外でも変なゴーストが出たり、全体にフレアがかかって解像感も色も全く乗らない時がありました。正直ZEISSに慣れた後に一度持っていったときは、あれ?なんか色がない・・となるくらいにだいぶ違いましたね。。
ただ「色」という観点では、50mm F1.8 iiが・・というよりもZEISSが凄いですね。
今度そちらもきちんと検証してみたいですが、感覚的に色表現がZEISSはかなり豊かです。寒色系はどこの会社も比較的きちんとのっていますが、暖色系に関してはZEISSがかなり強いと思います。(イメージ的にはフジとかも強そうです)
メリットとして、色ノリ、近景での開放時の解像感、光への耐性、ハーフマクロという点がありますが、反対に写り面でのデメリットも多少あります。
まずMilvus 2/50Mは若干ボケが硬いせいなのか、ボケがうるさいときが結構あります。二線ボケ的なのもありますし、寄れるので余計なのかもしれません。桜とか梅とかで前後ボケを入れようとしたときに、ボケがうるさくてこれは駄目だとなるときも多々あります。
もう一つは近景以外での開放時の解像感でしょうか。それがいい感じになるときもあるのですが、Milvus 1.4/85の開放と比べても若干甘い気がします。中央も無限遠で撮ってみて思いましたし、四隅はあれ?と思うくらいに落ちていました。
F5.6くらいまで絞るとかなりシャッキリしますが、開放はちょっと甘いですね。近景の中央とかはすごいシャッキリしているんですが。。
まぁとはいっても、50mmの画角で無限遠で絞らずに撮ることはほぼないので、あまりこちらは気にしなくても良いかもしれません。ボケがうるさいのは少し困りますが。
写り以外ではMilvus 1/4/85に慣れたせいか、2~5mあたりの中距離がピント合わせしづらいのが少し大変なところでしょうか。マクロ部はピントリングの角度もかなりあって、細かい調整ができるのですが、2~5mあたりは結構使用頻度は高い割にピントリングの角度が全然なくて、少し触っただけで結構動いてしまうので、調整が難しいです。
マクロのレンズだからなのか50mmあたりはこういうものなのかはわかりません。
他はMilvus 1/4/85やCanon EF100-400でお散歩していたりする身としては、全然重くもないですし、質感もいいですし、写りも良いのでデメリットは感じません。
・・あ、そういえばZEISSは金属製なのですが、赤城山に持っていったら金属部分がすごく冷たかったというのはありました・・笑
多少の欠点はありますが、距離が足りない・・とならず、色ノリ含めた描写が良いというのは気楽に使えて良いです。
よく使う距離での中望遠のような圧倒感はないですが、マクロ域での描写力、気楽に持ち運べる画角・重さなど万人におすすめなレンズです。(85mmは描写は良いですが、重いですし、画角も慣れないと使いづらく、万人にはなかなか・・)
マニュアルレンズが気になった場合には、ClassicのPlanarなどと合わせて見てみることをおすすめします!
それではまたー!
すでに記事になっているものの中にもMilvus 2/50Mで撮っているのがあるので、こちらもぜひ見てみてください(●´ω`●)
執筆者
- 東京在住でSEやってます! 写真はほとんど初心者ですが、楽しく撮影してます♪ その楽しさが少しでも伝わる投稿が出来るよう頑張ります( *・ω・)*_ _))ペコリ
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